南方熊楠ゆかりの地を紹介するガイドマップ冊子、出来ました!

 

南方熊楠ゆかりの地を紹介するガイドマップ冊子がCEPAジャパン様から発行されました。この冊子の本編の文章を私が書いています。

CEPAジャパンは日本における生物多様性の普及啓発を目的として設立された団体です。CEPAジャパンの理事の方々と私が出会ったことからこのガイドマップ作成が動き出しました。

その後、南方熊楠顕彰会理事の玉井済夫先生や南方熊楠顕彰会学術部長の田村義也先生、 藤田一照さん、その他、地域の方々がご参加くださった編集会議を経て、このような形で発行することができました。ありがとうございます。

冊子のタイトルは『Japanese ecology 南方熊楠ゆかりの地を歩く』。数ある熊楠ゆかりの地のなかから10ヶ所を選んで紹介しています。写真はCEPAジャパン代表理事で写真家の川廷昌弘さん。プロデュースはCEPAジャパン理事の水野雅弘さん。

A5サイズ、表紙・裏表紙を含めて16ページの小さな冊子ですが、写真は力があって素晴らしいですし、冊子のデザインもいいです。私も1ヶ所につき400字ほどの短い文章ですが、気持ちを込めて書きました。

スマホのAR(拡張現実)アプリ対応で、動画が見れたり、地図アプリに連動してナビしてくれたりします。この冊子とスマホを携えて熊楠ゆかりの地をめぐっていただけたら幸いです。

地球環境基金の助成を受けての作成なので、無料配布しますが、基本的には熊野地方以外の場所での配布になることと思います。南方熊楠顕彰館と南方熊楠記念館にはお渡ししましたが、発行部数の都合でそれほど数はないので、訪れた際にもしまだあるようでしたら、ぜひ入手してください。

熊楠のクリスマス

メリクマ〜♪ 『南方熊楠全集』に収められた熊楠の文章のなかでクリスマスのことに触れているのはこの箇所だけ。

英国にクリスマスの前夜、ホリー(モチノキの一族)を売ること、わが国節分にヒイラギを売るごとし。ホリーの葉に刺あるものは、素人にはヒイラギと見分けのつかぬほど似たり。葉に刺あるを戸にさせば男の威強く、刺なきをさせば女の威強しなどいう。小生は何故これを用うるかはちょっと知らぬが、まずはやはり刺にて鬼を逐う旧風ののこりと存じ候。(クリスマスは、ヒーゼン時代の冬至また新年を祝せし季節が偶然キリスト降誕に近きゆえ、それへ持ち込みしなり。)
(明治45年5月23日付高木俊雄宛書簡『南方熊楠全集第八巻』543頁)

東京上野の国立科学博物館では  記念企画展「南方熊楠 100年早かった智の人」が開催中!
東京近郊の方はぜひどうぞ♪