八上神社の森

八上神社の森はいつ伐採されてしまったのでしようか?

和歌山県指定天然記念物の多くは昭和33年4月1日に指定されていますが、八上神社の近くにある田中神社の森はそれらに先んじて昭和31年11月13日に指定されています。これが和歌山県指定天然記念物の第1号。

八上神社の森は県指定天然記念物にはなっていません。激しい神社合祀が行われていた時期には氏子さんたちが抵抗して森を守りましたが、その後、たぶん戦時中か戦後かに伐採されてしまったのでしょう。森が残されていたら田中神社の森とともに指定されていただろうと思います。

八上神社の森が伐採されてしまったので、田中神社の氏子さんたちが森を伐採されないように田中神社の森の天然記念物指定を急いだのではないか、と想像します。

熊楠が「シイノキ密生して昼もなお闇く、小生、平田大臣に見せんとして写真とりに行きしに光線入らず、止むを得ず社殿の後よりその一部を写せしほどのことなり」と述べた森がかつて八上神社にはありました。
http://www.minakatella.net/letters/2sho12.html

国の名勝「南方曼陀羅の風景地」のひとつ、田中神社

田中神社

昨日の田中神社
国の名勝「南方曼陀羅の風景地」のひとつで、南紀熊野ジオパークのジオサイトのひとつ。

田中神社

田中神社のオカフジ

オカフジ。

この辺に柳田國男氏が本邦風景の特風といった田中神社あり、勝景絶佳なり。
(松村任三宛南方熊楠書簡、明治四十四年八月二十九日付『南方熊楠全集』七巻)

民俗学者の柳田國男が日本に特有の風景だと言った田んぼの中にある神社。それがこの辺りにもあって、素晴らしい風景だ、と熊楠は述べています。
http://www.minakatella.net/letters/2sho12.html

ここは残念ながら神社合祀で他の神社に神様を持っていかれて神社としては潰されてしまいました。けれども、森だけは守っておけという熊楠の助言にしたがって住民たちが森を守りました。

熊楠が使用した瓢箪の水筒を見て思ったこと

南方熊楠記念館

先日リニューアルオープンした南方熊楠記念館。

南方熊楠記念館には、熊楠が使用した瓢箪の水筒が2個展示されています。

瓢箪を見て思い浮かべたのが上富田町のマスコットキャラクター。
上富田町のマスコットキャラクターが瓢箪に決まったことを知ったとき、私は驚きました。
上富田町民の方にとって瓢箪はそんなに思い入れのある大事なものなのか、と。

自治体が生き残りをかけて足掻いている地方創生の時代に、瓢箪をマスコットキャラクターに選んだのですから、それは上富田町は瓢箪を1つの大きな柱にして地域を活性化していくんだという覚悟の表明なのでしょう。

しかしながら上富田町は困難な道を選んだのだなと私は思いました。
瓢箪を地域経済の柱にするってとても難しいことではないのか、というのが上富田町の瓢箪についてほとんど知らない私が抱いた率直な感想です。

それでも上富田町民が選んだ道ですから、それはそれでがんばってほしいとは思いますが、本宮町に暮らす移住者である私には、上富田町民の瓢箪への思いの強さが残念ながら全然伝わってきません。

きっと多くの上富田町民の方の家の中には瓢箪が飾られているのでしょうが、家の中で飾っているだけでは全然地域外の人には思いが伝わりません。

上富田町民の方にはもっともっと瓢箪への思いを外に出していただきたいです。
簡単に誰もができそうなことだと、外出するときには常に瓢箪を携えていくとか。

私は熊野にとって梛(ナギ)の葉がとても大切なものだと思っていますので、いつも梛の葉を携えています。
財布と名刺入れと手帳に梛の押し葉を入れています。カバンにも梛の押し葉をぶら下げています。車の中には梛の葉ペンダントをお守り代わりにぶら下げています。

私が梛の葉でやっているようなことくらいは、ぜひとも上富田町民の方には瓢箪でやってほしいなあと思います。

熊楠の瓢箪の水筒を見て、そんなことを思いました。