熊野地方の梅雨の風物詩、天国の光のキノコ、シイノトモシビタケ

梅雨入りしてシイノトモシビタケが見られるようになりました。

熊野地方の梅雨の風物詩である光るキノコ、シイノトモシビタケ。

シイノトモシビタケの学名は、Mycena lux-coeli(ミケナ ルックス – コエリ:天国の光のキノコ)。

その学名は浄土の地とされた熊野に似つかわしく、実際に熊野はシイノトモシビタケの世界最大の生息地帯です。

シイノトモシビタケが発見されたのは東京の八丈島で1951年のことですが、南方熊楠顕彰館の収蔵庫には1903年に那智で採集されたシイノトモシビタケの標本が保管されています。シイノトモシビタケは発見される48年前に那智で採集されていました。

シイノトモシビタケの生息地は熊野の大切な宝物です。

写真はすべて妻が撮影したもの。

シイノトモシビタケ
2013年撮影
シイノトモシビタケ
2014年撮影
シイノトモシビタケ
2014年撮影
シイノトモシビタケ
2015年撮影
シイノトモシビタケ
2016年撮影
シイノトモシビタケ
2016年撮影
シイノトモシビタケ
2017年撮影
シイノトモシビタケ
2019年撮影

シイノトモシビタケについて詳しくはこちら

今日5月18日は南方熊楠の誕生日、国際博物館の日、国際植物の日、そして

田辺市熊野ツーリズムビューローが運営するトラベルショップ「熊野トラベル」

今日5月18日は南方熊楠の誕生日。
熊楠は1867年5月18日(江戸時代最後の年である慶応3年の4月15日)に紀州和歌山城下に生まれました。

5月18日は現在奇しくも「国際博物館の日」であり、「国際植物の日―世界のみんなで植物のたいせつさを考える日―」でもあります。

「国際博物館の日」は1977年に制定され、「国際植物の日―世界のみんなで植物のたいせつさを考える日―」は2012年に制定されました。

どちらも熊楠の誕生日にふさわしい記念日です。もちろん偶然なのでしょうが、なんという素敵な偶然かと驚かされます。しかもそれらが日本国内の記念日ではなく国際的な記念日だというのも熊楠らしいところだと思います。

また5月18日は田辺市熊野ツーリズムビューローさんが法人格を取得して一般社団法人になった日でもあったかと思います。

田辺市熊野ツーリズムビューローさんは熊野地方を「世界に開かれた質の高い持続可能な観光地」にすることを目指して活動している着地型旅行会社です。

田辺市熊野ツーリズムビューローさんが目指す「世界に開かれた質の高い持続可能な観光地」は、熊楠が夢見た地域の未来でもあります。

田辺でも、「働いて儲けよ」と教えて居るが、ここらで働いてナニが儲かるか朝から晩まで働いてもナニほどの儲けもない。先ず働いて儲かって居るのは監獄位のものだ。商売は同商売が多く工業も盛んでなく、今の所格別これぞという儲口もあるまい。ただこの「風景」ばかりは田辺が第一だ。田辺人たるものはこの風景を利用して土地の繁栄を計る工夫をするがよい。今こそかように寂しいが追々交通が便利になって見よ、必ずこの風景と空気が第一等の金儲けの種になるのだ。

「菌類学より見たる田辺及台場公園保存論 (七)」『牟婁新報』大正5年7月14日付

熊楠が夢見たのは、地域にある自然や文化的な資産を保全しながら観光資源として活用して地域経済を潤す、持続可能な観光地づくりでした。観光を柱として地域づくりをすれば、田辺の町は豊かな町となると熊楠は考えました。

……この景色や空気で儲ける策を立てるがよい。行々必ず俺の言う通りになってくるのだ。およそ世の中には、入りもせぬものに入用なものがあり、入用なものに無用なものがある。一時の出金を吝んで将来に入用なものを無用視するは浅慮の至りだ。

前同

この熊楠の訴えから90年の後、田辺市では2006年に田辺市熊野ツーリズムビューローさんが任意団体として設立され、その後2010年5月18日に法人格を取得して一般社団法人になりました。

熊楠の夢の実現を目指す団体が法人になった日が熊楠の誕生日であるというのも偶然のことなのでしょうが、なんという素敵な偶然かと思います。

心置きなく旅を楽しめる日々が戻ってきますように。

2020年以降に出版された熊楠関連の本。↓

GW中に思ったこと

GW中、全和歌山県民には和歌山県から不要不急の外出自粛を要請されていましたが、県外からの観光客が観光地に押し寄せました。

コロナ禍にあって国が分散型旅行を促進するなか、どうして特定の期間に人がどっと観光地に押し寄せるのか。

旅行需要の平準化は長らく日本の観光の大きな課題であったけれども、旅行需要の平準化に国が実効性のある取り組みを行ってこなかったことのツケがコロナ禍の今、回ってきています。

まず政府がしなければならなかったのは先進国なら当然批准している国際労働条約の132号(年次有給休暇)に批准することでした。

労働者は1年勤務につき3労働週(5日制なら15日、6日制なら18日)の年次有給休暇の権利をもつ。休暇は原則として継続したものでなければならないが、事情により分割を認めることもできる。ただし、その場合でも分割された一部は連続2労働週を下らないものとされる。
休暇給与は先払いとし、祝日や慣習上の休日は年次有給休暇の一部として数えてはならない。また、病気やけがによる欠勤日は、一定の条件下で年休の一部として数えないことができる。有給休暇を受ける資格取得のための最低勤務期間は6ヶ月を超えてはならない。休暇を取る時期は、原則として使用者が当該被用者またはその代表者と協議してきめることとする。…

1970年の有給休暇条約(改正)(第132号)

祝祭日に国民を一斉に休ませる今の休暇制度から、個人が時期を選んで最低10日程度連続して休める国際基準の休暇制度に変えることが、旅行需要の平準化を推し進めるのには必要なことだと思います。