終戦記念日

本日8月15日は終戦記念日。日本の降伏が国民に公表された日。

「然れども朕は時運の趨(おもむ)く所、堪え難きを堪え、忍び難きを忍び、以て万世の為に太平を開かんと欲す」
昭和20年(1945年)8月15日正午に日本の降伏を伝えた玉音放送の一節です。

「堪え難きを堪え、忍び難きを忍び」の文言は禅宗始祖の達磨大師の言葉ですが、それを玉音放送に用いたのは、戦争終結に向けて尽力する鈴木貫太郎首相を熊野・湯の峰(和歌山県田辺市本宮町湯の峰)出身の禅僧・山本玄峰がその文言を用いて励ましたことによるものと思われます。

昭和20年(1945年)3月25日、山本玄峰は鈴木貫太郎と会談し、日本を守るために一刻も早く無条件降伏することを進言したといわれます。

もし4月に日本が降伏していたら、横浜大空襲も台北大空襲も静岡大空襲もなく、沖縄戦での被害も小さくて済み、広島や長崎に原爆投下されることもありませんでした。

戦争はどう終わらせるのかが大事ですが、「一億玉砕」や「一億総特攻」をスローガンとした当時の戦争指導者は終わらせ方について真剣に考えていなかったのでしょう。

上の写真は湯の峰にある玄峰塔。

河内祭、宵宮の夜籠神事

昨夜は国指定無形民俗文化財の「河内祭の御舟行事」の一つである宵宮の夜籠神事を見に行きました。

河内祭(こうちまつり)は以前は毎年7月24・25日に斎行されていましたが、今は毎年7月第四土・日曜日に斎行されます。

夜籠神事は7月第四土曜日の午後7時半頃から。河内神社の御神体である河内島の周りを、御舟謡(みふねうた)を歌いながら御舟が3周します。

熊野地方にある国指定無形民俗文化財の祭りは3つ。あとの2つは「那智の扇祭り」と「新宮の速玉祭御燈祭り」。

河内祭と那智の扇祭り、3つのうちの2つが無社殿神社を重要な祭事の場とするお祭りです。

無社殿神社の多くは明治末の神社合祀で潰されましたが、熊野地方にある国指定無形民俗文化財のお祭りのすべてにおいて無社殿神社が祭事の場となるのは、やはり熊野地方における無社殿神社の大切さを物語っているように思います。

土用丑の日には、うなぎ以外の「う」のつくものを

土用丑の日が近づいてくるといつも書いていることですが、ニホンウナギは絶滅危惧種です。

2014年にニホンウナギがIUCN(国際自然保護連合)により絶滅危惧種に指定されました。ヨーロッパウナギもアメリカウナギも絶滅危惧種。太平洋海岸周辺やインド洋海岸周辺に生息するビカーラ種も準絶滅危惧種。

一時に大量にウナギを消費するという風習はもう止めにしたいです。

もともと土用丑の日に「う」のつくものを食べたら夏負けしないということだから、梅干し等を食べるようにしたらいいのに、と思います。