終戦記念日

本日8月15日は終戦記念日。日本の降伏が国民に公表された日。

「然れども朕は時運の趨(おもむ)く所、堪え難きを堪え、忍び難きを忍び、以て万世の為に太平を開かんと欲す」
昭和20年(1945年)8月15日正午に日本の降伏を伝えた玉音放送の一節です。

「堪え難きを堪え、忍び難きを忍び」の文言は禅宗始祖の達磨大師の言葉ですが、それを玉音放送に用いたのは、戦争終結に向けて尽力する鈴木貫太郎首相を熊野・湯の峰(和歌山県田辺市本宮町湯の峰)出身の禅僧・山本玄峰がその文言を用いて励ましたことによるものと思われます。

昭和20年(1945年)3月25日、山本玄峰は鈴木貫太郎と会談し、日本を守るために一刻も早く無条件降伏することを進言したといわれます。

もし4月に日本が降伏していたら、横浜大空襲も台北大空襲も静岡大空襲もなく、沖縄戦での被害も小さくて済み、広島や長崎に原爆投下されることもありませんでした。

戦争はどう終わらせるのかが大事ですが、「一億玉砕」や「一億総特攻」をスローガンとした当時の戦争指導者は終わらせ方について真剣に考えていなかったのでしょう。

上の写真は湯の峰にある玄峰塔。