いよいよ熊野は光るキノコ、シイノトモシビタケのシーズンに!

シイノトモシビタケ

いよいよ熊野は光るキノコ、シイノトモシビタケのシーズンに入りました!

シイノトモシビタケ。学名は、Mycena lux-coeli(ミケナ ルックス – コエリ:天国の光のキノコ)。
浄土の地と見なされた熊野にふさわしいキノコです。

宇久井海と森の自然塾では明後日5月14日(土)からシイノトモシビタケの観察会を始めます!

シイノトモシビタケ観察会は例年5月中旬から7月下旬にかけての土・日と、9月の土・日に開催されます。

観察場所は神社の森
神社の森だからシイノトモシビタケが生息できる環境が守られてきたのです。

シイノトモシビタケ観察会のお申し込み・お問い合わせはこちらから。
http://ugui-shizenjyuku.com/activity_shiitomo.html

写真は3年前に妻が撮影したもの。

シイノトモシビタケはどこにでも生息するキノコではありません。
これからもシイノトモシビタケを見続けるためには、シイノトモシビタケが生息できる環境を守り続けていかなければなりません。

南方熊楠賞授賞式記念パーティーで中沢新一先生と少しお話

第26回南方熊楠賞授賞式記念パーティー

先日の第26回南方熊楠賞授賞式記念パーティーでは中沢新一先生と少しお話ができました。

中沢新一先生、み熊野ねっとのことを知っていてくださったようです。秘書の方からは「お会いしたかったんです」とおっしゃっていただきました。

私が熊野に移住したきっかけのひとつが中沢先生のご著書であることをお伝えすると、中沢先生からは「自由人ですね!」と言われました。

「熊野でとくにすごい聖地ってどこですか?」と他の方が中沢先生に質問されていて、それに対して中沢先生は「田辺では高山寺神島。熊野全体ではすさみ、古座のあたり」というようなお答えをされていました。

私もすさみ、古座、古座川流域の辺りはすごいと思います。

ぜひとも中沢新一先生には熊野にアースダイビングしていただきたいです。

第26回南方熊楠賞授賞式記念パーティー

新刊が楽しみ!

熊楠の星の時間 (講談社選書メチエ)
熊楠の星の時間 (講談社選書メチエ)

墓マイラーのマスト・ビジット

南方熊楠の墓

第26回南方熊楠賞授賞式の記念パーティーで、選考委員のひとり宗教学者の釈徹宗先生が「高山寺は墓マイラーにはマスト・ビジット」だとおっしゃっていました。

高山寺には南方熊楠のお墓があり、植芝盛平のお墓もあります。
どちらも熊野の霊性を強く感じさせるとてつもない大人物です。

南方熊楠と植芝盛平が同じときに田辺の町で暮していたというのもすごいことです。

高山寺のある場所はお寺が建つはるか以前から聖地であったのだろうと思われます。

高山寺の境内には縄文時代早期に営まれた貝塚があります。縄文時代、海は今よりも内陸に入り込んでいました。その頃、この高山寺のある場所は海に向かって突き出た岬の突端部であり、そこに貝塚が営まれました。

貝塚は現代人の感覚だとゴミ捨て場のように思えますが、そうではないだろうと想像します。

岬のような突き出た地形の突端部は神聖な場所とされます。熊野地方でも突き出た地形の突端部に神社が置かれているのをしばしば目にします。

神聖な場所をゴミ捨て場にするだろうかと思います。
狩猟採集により暮していた人々の心の中で、人間の食べ物になってくれる生き物の存在が非常に大きな部分を占めていたことでしょう。

人間に捕らわれて食べられた生き物が人間に恨みをいだきませんように。その魂が再び体を得てこの世に戻ってきますように。そして再び捕われて食べられてくれますように。貝殻や動物の骨は粗末に扱っていいものではなかったのだと思います。

貝塚は貝のお墓。貝の死をとむらい、再生を祈る場であったのであろうと私は想像します。

植芝盛平翁の墓