明日は今年2度目の湯登神事

明日10月13日には今年2度目の湯登神事を行ないます。湯登神事を年に2度行うのは、たぶん熊野本宮大社2050年の歴史上初めてのことです。

通常、湯登神事は熊野本宮大社例大祭の初日4月13日に1度行われるだけです。

湯登神事について文化人類学者の鈴木正崇先生のご著書より。

湯登は精進潔斎して山に登り、稚児は十二所権現のお使いとして拝所ごとに八撥(やさばき)の舞を奉納して神降ろしをする。湯(ユ)は潔斎だけでなく、斎(ユ)にも通じ神降ろしも意味する。湯登は多義的な湯の意味づけで成り立つ。
(鈴木正崇『熊野と神楽 聖地の根源的力を求めて』12頁、平凡社)

明日、私は裃を来て湯の峰温泉から大日越えをします。

湯登神事の後は八咫の火祭りにも参加します。

花祭熊野公演プレイベント、三上敏視さんの神楽ビデオジョッキー、11/4・11/5、本宮と新宮で開催!

三上敏視(みかみ としみ)さんのご著書『神楽と出会う本』(アルテスパブリッシング)。

三上さんの神楽研究は、日本人の音楽の真実のルーツ、深層の神楽への直感に支えられている

推薦文を第26回南方熊楠賞受賞の中沢新一先生が書かれています。三上敏視さんのプロフィールを『神楽と出会う本』より。

音楽家、神楽・伝承音楽研究家。多摩美術大学美術学部芸術学科非常勤講師、同大学芸術人類学研究所(中沢新一所長)特別研究員。辺境の神楽を中心にフィールドワークを続け、神楽の国内外公演コーディネイトも多い。2001年に別冊太陽『お神楽』の構成・執筆を手がける。ミュージシャンとして細野晴臣の環太平洋モンゴロイドユニットや東京シャイネスに太鼓、ギター、ディジェリドゥーなどで参加。自身のユニットMICABOXでは神楽のビートを活かした独自の音楽を追究し、2006年にはロンドン公演を実現させた。また気功音楽家として『気舞』『香功』などの作品を発表している。1953年愛知県生まれ。

そのような三上敏視さんを熊野にお招きして「神楽ビデオジョッキー」を開催いたします。神楽ビデオジョッキーは三上敏視氏が全国各地の神楽を訪ねて撮影した映像を上映しながら神楽を解説するもの。今回は奥三河の花祭を中心に解説してくださいます。花祭熊野公演に向けて「せいと衆」のレクチャーもあります。せいと衆とは歌などで参加して祭りを盛り上げる観客のこと。
https://www.facebook.com/events/2187581481513257/

祝!花祭熊野公演プレイベント
三上敏視さんの「神楽ビデオジョッキー」

『中世の熊野と神楽~熊野修験と奥三河の花祭』

日時:11月4(日)18:30~20:30(17:30会場)
場所:くまのこ食堂
和歌山県田辺市本宮町本宮452-1
tel: 0735-30-0878
料金:大人2,500円(ワンドリンク軽食付き)、小学生~高校生1,500円(幼児無料)

『神楽と縄文』
日時:11月5日(月)19:00~21:00(18:30開場)
場所:ユースライブラリーえんがわ
和歌山県新宮市千穂1-3-1
tel: 0735-29-7105
料金:大人1,000円(飲食持ち込み可)、子ども無料

そして神楽ビデオジョッキーからおよそ1ヶ月後の12月8日(土)には、熊野から奥三河に伝わった湯立神事が数百年の時を経て熊野に里帰りします! その歴史的な瞬間にぜひ立ち会ってください!

花祭熊野公演チラシの印刷用のPDFデータを公開しています。
ダウンロードしてプリントアウトしてご利用ください。お店などに貼って宣伝にご協力していただけたら助かります。写真を撮るなどして、TwitterやInstagramでハッシュタグ「#熊野花祭」をつけてご投稿いただけたら嬉しいです。

できるだけ多くの方々に来ていただきたいので、ご協力よろしくお願い申し上げます。

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奥三河の花祭の最高神、切目王子と見目王子

奥三河の花祭で最も重要な神として祀られるのが切目王子(きるめおうじ)と見目王子(みるめおうじ)。

熊野九十九王子のうちの切目(きりめ)王子が奥三河で読み方を変えて「きるめ王子」となったのだと思われます。みるめ王子は熊野九十九王子のうちに相当するものがなさそうなので、きるめ王子と対になる神様として奥三河で独自に出現した神様なのでしょう。

11月24日(土)に明治神宮参集殿で開催の熊野本宮大社御創建2050年記念シンポジウム「聖地熊野の神髄を抉る」で基調講演の講師を務められる文化人類学者の鈴木正崇先生(慶応義塾大学名誉教授、日本山岳修験学会会長)のご著書より。

花祭の最高神は「切目(きるめ)王子」と「見目(みるめ)王子」で、修験者の霊ともいう。熊野の王子信仰を読み替えて守護霊に転化したもので、悪霊を「切る」、不可視のものを「見る」能力を持つ神霊である。これらを守護霊に背負うことで、悪霊に打ち勝ち、霊界・他界を見通す「目」を養う能力を駆使する力を持つと信じられた。修験の霊能を凝縮したような神霊である。
(鈴木正崇『熊野と神楽 聖地の根源的力を求めて』42頁、平凡社)

和歌山県印南町にある切目山は熊野権現が一時鎮座したとされる土地で、そこに祀られる切目王子は熊野九十九王子のうちで最も重要視された神様であったろうと思われます。そのような神様が奥三河の花祭でも最も重要な神様とされました。

熊野から奥三河に伝わった湯立神事が数百年の時を経て、12月8日(土)、熊野に里帰りします。その歴史的な瞬間にぜひ立ち会ってください。詳しくは↓

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花狂い

「花狂い」ということばがある。愛知県北設楽郡一帯に伝わる花祭に、身も心ものめり込んでしまった人のことである。冬が近づくと花祭の囃しである、「テーホヘ テホヘ」の独特のリズムと響きが耳に浮かんで離れなくなるのだ。
花祭は霜月の頃に行われる独特の湯立て神楽で、太陽の力が衰えるこの時期に、生命と大地の再生を祈念して行われ神事である。大きな釜に湯を沸かし、神々を招き舞いを奉納し、神とともに新たに生まれ清まるのである。
(内藤久義「花を継ぐもの―― アチックミューゼアムから花祭の未来へ ――」
http://klibredb.lib.kanagawa-u.ac.jp/dspace/handle/10487/11897

熊野花祭を実現するために集まった有志「熊野でテホヘ実行委員会」にも花狂いがいます。
これまでに20年ほど花祭に通っている彼女の熱意により花祭熊野公演が今年12月8日(土)に熊野本宮大社旧社地にて実現することとなりました。

熊野から奥三河に伝わった湯立神事が数百年の時を経て熊野に里帰りします。その歴史的な瞬間にぜひ立ち会ってください。詳しくは↓

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奥三河の花祭と渋沢敬三

熊野信仰が成立に関わる神事芸能、奥三河の花祭。
奥三河の花祭に魅了されて通う者を「花狂い」と呼びますが、その1人に渋沢敬三がいました。

渋沢敬三は日本銀行総裁や大蔵大臣などを務めた人物。民俗学者でもあり、南方熊楠没後の顕彰事業も行いました。

昭和4年(1929年)の正月、渋沢敬三は初めて奥三河を訪れて花祭を見学しました。
昭和5年、正月に見学。さらに4月13日には東京三田綱町の自邸で東京で初めての花祭の公演を行いました。
昭和6年、正月に見学。
昭和8年、正月に見学。
昭和9年、正月に見学。
昭和10年、正月に見学。
昭和24年、正月に見学。これが最後の奥三河訪問となりました。
鈴木正崇「澁澤民間学」の生成 -澁澤敬三と奥三河-」を参考)

上の動画は愛知県東栄町奈根中在家(なかんぜき)の花祭の模様。
渋沢敬三が自邸での花祭公演のために招いたのが中在家地区の人々でした。

今年12月8日、熊野本宮大社旧社地で花祭を公演してくださるのは愛知県東栄町月の月花祭保存会のみなさま。

熊野から奥三河に伝わった湯立神事が数百年の時を経て、今年12月8日、熊野に里帰りします。その歴史的な瞬間にぜひ立ち会ってください。詳しくは↓

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