最近歩いた昔の県道

昔の県道

和歌山県新宮市熊野川町畝畑から和歌山県田辺市本宮町請川へと続く山道。かつては県道であったこの道の一部を歩きました。

昔の県道

いつ頃まで県道だったのでしょうか。昭和の前半くらいまででしょうか。

昔の県道

谷沿いの道は歩きにくくなっていますが、それでも県道であっただけあって立派な道です。とはいえ今では歩く人もあまりいないので、山に慣れていない人が歩いたら途中で道がわからなくなる程度には荒れています。

畝畑の人たちは病気になるとこの道を何時間もかけて歩いて病院に行きました。

「それはね、昔の県道」と、かつて畝畑在住だった堀内正静さん、モトエさんご夫妻に教えていただいた。畝畑から北へ高瀬峠を越えて本宮町へ向かうルートである。「病人はみな、高瀬峠を越えて請川の医院に行った。そこしか医者がおらんかった」。

栂嶺レイ『誰も知らない熊野の遺産』ちくま新書、240頁

高瀬峠からだけでも請川まで直線の水平距離で6kmくらい。時速1kmで歩けるとして6時間。時速1.5kmだと4時間。畝畑も広いので家から高瀬峠までの距離もありますし、病人が峠を越えて何時間も歩いて病院に行っていたというのは今の感覚ではちょっと想像できません

昔の人の歩く力はすごいです。

お地蔵さん

道沿いに祀られているお地蔵さま。

魔神・加藤保憲が加藤保憲になる前に眺めていた海

七里御浜から眺める熊野灘。5ヶ月ほど前のこの自分のツイートを見ていて『帝都物語』を思い出しまた。

 明治十一年九月。
 その日、熊野灘の七里御浜は、見晴るかすかぎりひろがる淡い青の海面をいつになく波立たせていた。
 白波が、飽きもせずに浜へ打ち寄せ、白いうさぎが群れるかのような波紋を残しては、沖へと引いていった。
 保(やす)は大馬(おおま)の前浜を守る獅子岩の下に立って、熱心に沖を眺めつづけた。

荒俣宏「帝都物語異録 龍神村木偶茶屋」『帝都物語異録』原書房、10頁

帝都破壊を目論む魔神・加藤保憲の誕生の秘密が語られる短編小説「帝都物語異録 龍神村木偶茶屋」の冒頭。

まだ魔神・加藤保憲となる前の14歳の少年・保(やす)が七里御浜の獅子岩の下から沖を眺める場面から物語は始まります。

少年はこの後、鬼に出会い、導かれて、魔神・加藤保憲となります。

熊撃退スプレーを購入

熊撃退スプレー
熊撃退スプレー

山での護身用に熊撃退スプレーを購入しました。

ほんの少しだけ試しに噴射させてみたけれど、これはヤバイです。

アメリカの森林警備隊にも採用されている熊撃退スプレー。

amazonの商品ページの商品の説明には知った名前がありました。

有効射程9mの強力な熊撃退スプレーです。 アメリカの森林警備隊にも採用されています。 日本人観光客にも人気のイエローストーン国立公園のSteve Braun氏が最も推奨している熊撃退スプレーです。 使用方法としては若く好奇心で近寄る熊には遠方から噴射して刺激臭で遠ざけ、敵対的に近づく熊には有効射程9.0Mに入ってから顔にめがけて噴射します。

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スティーブ・ブラウンさん。ご講演を聞いたことがあります。日本語がとても上手でした。