体長30cmほどの大きなミミズ

カンタロウ

今年初めて出会ったカンタロウ(シーボルトミミズ)。体長30cmほどの大きなミミズ。

勘太郎:南方熊楠「紀州の民間療法」(口語訳)

私の住む地域ではカンタロウと呼びますが、熊野の内でもカブラタ、ヤマミミズ、ドバミミズと呼ぶ所があります。

ユニークな生き物です。
同一地域では全個体が同期して3年に1回だけ産卵する。
生き延びるための戦略のようです。

生活史については、寿命は卵の時期を含めて3年であるとされる。産卵は夏期に行われ、卵の状態で1年目の冬を越え、翌年初夏に新しい個体が出現し、成長して2年目の冬を越える。そして3年目に成熟個体が産卵すると、そのまま死亡する。
ここで興味深いのは、同一地域ではこれが全ての個体で同期しており、その地域の個体は全て同じ世代に属する。つまり産卵が行われるのは毎年でなく、しかもその年の冬から翌年の春には、わずかな例外を除いてはこの種の個体が見られない時期がある。https://ja.wikipedia.org/wiki/シーボルトミミズ

神社合祀で廃された旧内井川村の産土神

 

若宮神社

和歌山県田辺市中辺路町内井川の若宮神社。初めてお参りさせていただきました。明治末期に滝尻王子宮十郷神社に合祀され、廃社となった、旧内井川村の産土神。

国家が進めた神社合祀政策により、明治末期から大正の初めにかけて熊野地方を含む和歌山県と三重県ではわずか数年の間におよそ90%の神社が廃されました。

おそらくはこの若宮神社もそのときに森は伐られ、社殿も取り壊されたのでしょうが、それでも地域の人たちの信仰は失われませんでした。

若宮神社

石灯籠には昭和23年の銘があったので、戦後まもなくに再建されたようです。

若宮神社

2組の狛犬。

若宮神社

古いのと新しいのと。どちらもなんかカワイイ。

いま和歌山県や三重県に残る神社は苛烈な神社合祀の歴史をくぐり抜けてきた地域の宝物です。