H・G・ウェルズの『宇宙戦争』の火星人と、熊野の妖怪・肉吸い

上の動画は、H・G・ウェルズが1898年に発表したSF小説『The War of the Worlds(宇宙戦争)』を、スティーヴン・スピルバーグ監督が映像化し、2005年に公開した映画の予告篇。

『The War of the Worlds』は刊行からすでに100年以上が経つ宇宙人侵略ものSFの古典中の古典です。

このSF小説を南方熊楠は読んだらしく、熊野地方の妖怪・肉吸いについての文章の中でその内容に触れています。

熊楠はかつて20年前に出たウエルズか誰かの小説で、火星世界の住人がこの地球に来て乱暴する体を述べて、火星人は支体にタコの吸盤のような器を具し、地上の人畜に触れてたちまちその体の養分を吸い奪い、何とも手に合わないところ、かの世界に絶えて無く、この世界に有り余ったバクテリアがかの妖人を犯して苦もなく倒し終わるとあったと記憶するが、その他に類似の話を聞いた事がなく、肉吸いという名も例の吸血鬼などと異なりすこぶる奇抜なものと思う。

肉吸いという鬼 紀州俗伝(口語訳15-3)

肉吸いは人に触れるとたちまちことごとくその肉を吸い取るという妖怪。18,9歳の若い美女の姿でホーホー笑いながら近づいてくるといわれます。

「紀州俗伝」は『南方熊楠全集』第2巻に収録されています。

明日2月6日、神倉神社にてお燈まつり


panpanzupan – https://app.find47.jp/ja/u/mNaFF?_ga=2.201018089.69036321.1530497003-22078316.1530497003, CC 表示 4.0, リンクによる

人類の火の獲得を思い起こさせる「火の祭り」が熊野には2つあります。
花窟神社の御綱掛け神事と、神倉神社のお燈まつりです。

御綱掛け神事は先日2月2日に斎行されました。
そしてお燈まつりは明日2月6日に斎行されます。

今日は立春、どんな夢を見ましたか

熊野本宮大社の節分の豆まき(メガネをかけているのが私)

昨日は熊野本宮大社の追儺式に参列して、福豆やお餅、お菓子などを撒かせていただきました。写真は妻が撮影。

今日は立春。
どんな夢を見ましたか?

昔は、節分の夜から立春の朝にかけて見る夢を初夢としました。

文献での「初夢」の初出は、平安時代末か鎌倉時代初めに成立したと考えられる西行の家集『山家集』。

  たつ春の朝よみける
年くれぬ 春来べしとは 思ひ寝に まさしく見えて かなふ初夢

 西行『山家集』上 春  1

(訳)立春の朝に詠んだ歌。
 年が暮れた。春が来るにちがいないと思いながら寝たところ、その夢に見えたことが朝になってまさしく見えた。初夢が現実のものとなったよ。

いい夢を見れた人はよかったですね♪