80年ほど前に撮影された南方熊楠や熊野各地の映像

シンポジウム+上映会「紀行映画『熊野路』と南方熊楠-新発見の南方熊楠映像資料をめぐって-」

紀州地域学共同研究会の研究集会の3日目、午前中のシンポジウム+上映会「紀行映画『熊野路』と南方熊楠-新発見の南方熊楠映像資料をめぐって-」。

上映された映画、よかったです。
15分ほどの紀行フイルムに熊楠の映像が20秒ほど入っています。

この国第三の都 名高きものに扇の松原・神島・白浜温泉・白良々の浜・円月島・崎の湯・千畳敷・臨海研究所 而して又南方翁あり

熊楠の映像はとても貴重。
熊楠は夏目漱石と同い年。この世代の人物が映像で残されているのは稀なこと。他に同い年なのは、正岡子規、秋山真之、宮武外骨、幸田露伴など。これらのなかで映像が残されている人物ってほとんどいないと思います。

80年ほど前の当時の熊野各地の映像も貴重。
筏流しやプロペラ船の映像があり、川が重要な交通路だったことがわかります。川の水量は豊かだし、那智の滝の水量も豊か。ちらっと映ったあの滝は白見の滝? 湯の峰温泉は湯けむりもうもう。

熊野は木の国であり、水の国でもあったのだなあ、と80年前の映像を見て水に豊かさに感動しました。

あと、椿の葉で巻いた煙草を吸う女性の笑顔もよかったなあ。