「奥三河の花祭 熊野公演」のクライマックス、湯ばやし

暑さの厳しい日が続きますが、昨年12月に熊野本宮大社旧社地・大斎原で開催した「奥三河の花祭 熊野公演」のクライマックス「湯ばやし」の動画を公開しました。
15分ほど行った舞を3分ほどにまとめました。ぜひご覧ください。

舞の後、藁を束ねて作った湯たぶさを釜の湯に漬け、所構わず振り撒き、人々や場を湯で清めます。この湯を浴びると1年無病息災で過ごせると言われます。湯ばやしで花祭はクライマックスを迎えます。

日本の各地で行われる湯立で沸かされる聖なる湯は「熊野の湯」に見立てられ、神事が執り行われます。

【花祭、熊野に帰る】
熊野本宮大社御創建二千五十年奉祝式年記念「奥三河の花祭 熊野公演」
日時:2018.12.8
場所:熊野本宮大社旧社地 大斎原(おおゆのはら)
主催:熊野でテホヘ実行委員会
共催:月花祭保存会(愛知県北設楽郡東栄町)
協賛:熊野本宮大社

熊野三山ではかつて湯立神事が行われていました。お湯を沸かして神様に捧げて、そのお湯で人々を清めるという神事。その熊野の湯立神事が山伏によって奥三河に伝えられて、それが奥三河で独自に発展を遂げてできあがっていたのが奥三河の花祭だと考えられます。

残念ながら熊野三山で行われていた湯立神事はいまは湯釜を残すだけで、神事そのものは失われてしまいましたが、この日、熊野から伝わった湯立神事が、数百年の時を経て、熊野本宮大社旧社地・大斎原に里帰りしました。